疲れ気味のオフィスワーカーを対象に、オルニチン含有食品の摂取が疲労回復に及ぼす影響について検討試験を行いました。その結果、オルニチン摂取により、睡眠や気分に関する主観的評価で有意な改善が認められました。40歳以上の被験者においては、ストレスマーカーによる客観的評価においても有意な改善が確認されました。
以下の全ての条件に該当する男女52名。
オルニチン400mg または プラセボ※1
※1 プラセボとはオルニチンの入っていない試験食品のこと。
被験者を無作為に2グループに分け、それぞれの試験食品を8週間毎日摂取。試験開始時からOSA睡眠調査票 ※2 (毎週)と気分プロフィール尺度(POMS)短縮版 ※3 (隔週)を用いたアンケートにより体感を調査し、睡眠や気分の自覚症状がどのくらい改善しているかを評価。また、ストレスマーカーである血清コルチゾール及び血清DHEA-Sを測定し、血清コルチゾール分泌量と血清DHEA-S /血清コルチゾール比 ※4の変化を調査。
※2 OSA睡眠調査票MA版。起床時に睡眠の質を問うアンケート。
※3 気分プロフィール尺度(POMS)短縮版。気分や感情の状態を測定するアンケート。
※4 血清DHEA-S/血清コルチゾール比は、生体の疲労などのストレス状態を示すマーカーの1つとして知られている。
日ごろから疲れを感じている勤労者において、オルニチンを摂取すると、プラセボ摂取に対して、有意な睡眠改善効果や気分を落ち着かせる効果があることが確認されました。40歳以上の被験者では、ストレスマーカーである血清コルチゾール分泌量が有意に低下し、血清DHEA-S/血清コルチゾール比は上昇傾向を示したことから、オルニチン摂取グループの方がストレス状態が低いことが確認されました。
この結果から、オルニチンは蓄積するストレスを軽減し、睡眠の質を良くし、気分を落ち着かせる効果があると考えられます。このような結果は、疲労回復につながると考えられます。
出典:久留米大学 津田彰ら
Copyright(c) Ornithine laboratory, all right reserved