メンタルストレスは、現代人の健康を害する要因の一つで、疲労と密接に関係していると言われています。成人男女を対象に、オルニチン含有食品の摂取がメンタルストレスに及ぼす影響について検討試験を行いました。その結果、あらかじめオルニチンを摂取することにより、メンタルストレスが軽減され、翌朝の疲労感が軽減することが分かりました。
健康な成人男女38名。
オルニチン2400mg または プラセボ※1
※1 プラセボとはオルニチンの入っていない試験食品のこと。
被験者を無作為に2グループに分け、いずれかの試験食品を摂取し、1時間後にメンタルストレス(TSST)負荷試験を実施した(下図参照)。ストレスを評価するために、唾液中コルチゾール※2を試験前からストレス負荷3時間後まで経時的に測定した。また、疲労感を評価するために、試験前からストレス負荷3時間後までと翌朝にVAS※3アンケートを行った。解析は、ストレスによるコルチゾール上昇が観察された男女27名(オルニチン14名、プラセボ13名)に対して実施した。
※2 ストレスにより分泌量が増加するホルモン。
※3 Visual Analogue Scaleの略。主観的な感覚や体感の度合いを10cmの線分を用いて数値化する方法。
オルニチン摂取群では、プラセボ群と比較して、TSST負荷による唾液中のコルチゾール分泌量の上昇が抑制されました。特に、負荷1分後、10分後、30分後で有意な差が確認されました。また、翌朝の精神的疲労感が有意に改善することが、VASアンケートにより確認されました。
この結果から、オルニチンにはあらかじめ摂取することによりメンタルストレスを軽減し、疲労を軽減させる効果があると考えられます。
出典:久留米大学 津田彰ら
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