オルニチン研究室

研究4

飲酒翌朝の体調に及ぼす影響[クルクミンとの組み合わせ]

オルニチンとクルクミンの組み合わせ効果は?アセトアルデヒドの分解酵素が低活性型(お酒に弱め)の方を対象に、オルニチンと、ウコンの有効成分であるクルクミンの組み合わせ効果について、クルクミン単独の摂取と比較して検討しました。その結果、オルニチンとクルクミンを組み合わせることで、お酒を飲んだ翌朝の疲労に関する体感の改善効果が確認されました。

クルクミンと組み合わせたオルニチンの摂取が
飲酒翌朝の体調に及ぼす影響の検討試験

被験者

アセトアルデヒド脱水素酵素ALDH2の遺伝子型がND型※1 ・13名

※1 体内に吸収されたアルコールを分解する途中で作られるのが、悪酔いの原因ともなるアセトアルデヒド。これを分解・解毒するために働くのがALDH2で、その遺伝子型には活性型(NN)・低活性型(ND)・不活性型(DD)がある。日本人全体の約38%がお酒に弱めとされる低活性型。

試験食品

クルクミン30mg クルクミン30mg+オルニチン400mg またはプラセボ※2

※2 プラセボとはオルニチンやクルクミンの入っていない試験食品のこと。

試験方法

夕食をとった後、3時間絶食・絶水し、体重1kgにつき10mlのビールを30分かけて飲酒した。その後いずれかの試験食品を摂取し、2時間安静にしてから就寝。翌朝にVASアンケート調査※3にて睡眠と疲労に関する体感を調査した。試験は同じ被験者で3回行い、被験者はそれぞれの回で異なった試験食品を摂取した。

※3 Visual Analogue Scaleの略。主観的な感覚や体感の度合いを10cmの線分を用いて数値化する方法。

VASアンケート調査 [1人3回実施]

試験結果

オルニチンとクルクミンの組み合わせ摂取で、飲酒翌朝の疲労に関する体感がさらに改善しました。

アセトアルデヒド代謝酵素ALDH2の遺伝子型が低活性型 (お酒に弱め) の被験者において、クルクミンを単独で摂取した場合と比較して、オルニチンとクルクミンを組み合わせて摂取した場合に、飲酒翌朝の体感のほとんどの項目で、より強い改善効果が確認されました。特に 「目覚めの気分」 「起床時の疲れ」 「起床時のだるさ」 の項目で、プラセボを摂取した場合と比較して有意に改善されました。

この結果から、オルニチンとクルクミンを組み合わせて摂取することで、飲酒翌朝の疲れの改善により効果があると考えられます。

飲食翌朝の体感効果

出典:協和発酵バイオ株式会社