「オルニチン」は肝臓で活躍するアミノ酸です。耳慣れない名前の成分ですが、日常的に口にする食材にも微量ながら含まれており、また、私たちの身体の中にも存在しています。オルニチンは、肝臓の働きを保ち疲労回復をもたらすことが期待されています。
オルニチンは、もともと私たちの身体の中に備わっています。体内のアミノ酸の多くがタンパク質の中に存在するものですが、オルニチンはそれとは異なる「遊離アミノ酸」と呼ばれるものの一種です。血液に溶け込んだ状態で体内を巡り、肝臓では有害物質であるアンモニア解毒を担うなど、重要な働きを担っています。
オルニチンを口から摂取すると、腸で吸収され、肝臓や腎臓、筋肉などに運ばれます。肝臓にたどり着くと、「オルニチンサイクル(尿素回路)」というアンモニアを代謝する経路で働き、アンモニアの解毒を促進します。アンモニアは生命活動のエネルギーとなるATPの産生や、脳を動かす主要なエネルギーであるグルコースの生成を妨げる物質。その解毒を助けることで、オルニチンはスムーズなエネルギー産生にも貢献していると考えられています。
「肝臓に良い食材」としての認知度が高いシジミ。その効果のカギが、オルニチンであると考えられます。肝機能改善に有効な成分はオルニチンのほかにも「良質のタンパク」「タウリン」「アラニン」「ビタミンB12」などがありますが、それらの成分は牛乳やホタテ、イカ、アサリにも、シジミと同程度かそれ以上に含有されています。しかし、オルニチンはほかと違って、シジミだけに飛び抜けて多く含まれる成分なのです。
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